片付けない妻です。
虐待やDVなどの被害者に向けられる質問として『なんで逃げないの?』とみみにします。
逃げられません。
というかその世界が当たり前なので逃げる必要はない。気づかないんですよね、全く。
どこか生き辛さを感じているあなたに読んでほしい一冊をご紹介します。
虐待の線引きはどこに?
- カッとなってつい平手
- 危ないことをやった時にゲンコツ
つい、手が出てしまった。もしくは手が出そうになった。というのは子どもを持つ人であればもしかしたら通る道なのかもしれません。
そのつい出てしまった手が虐待なのか?線引きは難しいところ。
作者の高橋さんはこのように描いていました。
一時的な親の「暴発」や「逆上」と虐待は全く異なり、明らかな一戦をその間に引くことができる。しかし、一般的には「親の暴力=虐待」と誤解されている。正しい理解をするために、少し詳しくなるが、虐待とは何かを順番に述べていこう。まず親の暴力と虐待とを分けるものは、その内容の継続性や内容の異常性である。 消えたい: 虐待された人の生き方から知る心の幸せ (単行本)
そう、虐待をする人はその一発では終わらない。その一発の度が過ぎてるんですよ。
平手打ちではあざはできないし、打たれたとこも腫れたりしない。ましてやそれは頻繁に起こることではないですよね。
味をしめて何度も繰り返すということはあるかもしれないけど。
以前、虐待の中毒性について描いてある本を読みました。
その時に描いた記事からドラックなどの中毒と共通点があるよという部分を抜粋。↓
7章以降がオススメ 私が特に目がいったのは”第7章この世の中にいらない私” 。被虐待児の後遺症について描かれた章。自分と被る部分があるのでどうしても読みいっちゃいますね。 あとは”第10章 中毒になる「虐待」”。虐待はドラックやアルコールの中毒と同じですよー。という章。
- 効き目が早い”即効性”
- 威力が強い”強力性”
- 味をしめて繰り返す”乱用”
- 子どもの修正から自分の気持ちの発散に”使用用途の変化”
確かにドラックやアルコールなどに似てますよね。 他にも虐待の生まれやすい背景や虐待に陥りやすい親のタイプなどもついています。 その他の章も『なるほどねー。』と思えるものでしたよ!
それらを合わせると虐待には以下の特徴があります。
- 継続性
- 異常性
- 即効性
- 強力性
- 乱用
- 使用用途の変化
改めて並べてみると…自分のことを振り返ってみると、確かにそうだなーと。
外の世界を知るまで知らなかった…
狭い世界で生きている子どもたちは自分の置かれている立場の異常さに気づかないことが多い。 私も大人になって外の世界を知って自分の母親の異常性をはめに。(被害者ヅラの母親も虐待の加害者。虐待を学んで知った事実。 | もう、共働きやめます。)
小さい頃から心理的虐待にさらされていると、言われていることが「当たり前」になってしまって、子どもには脅されているとか、否定されているという自覚がない。しかし、心理的虐待は、子どもの自我、自尊心、自己愛に深く大きな傷を作る。 消えたい: 虐待された人の生き方から知る心の幸せ (単行本)
なにも当たり前になるのは心理的なものだけではない。当たり前というか当たり前と思わなければ生きていけないんです。
だって自分の親から殴られ、罵倒され続けるんですよ?正気なはずがない。
5つめの分類 心理的ネグレクト
作者の高橋さんは、従来の4つに心理的ネグレクトを追加。 従来の4つはこちら↓
身体的虐待
殴る、蹴る、外に閉め出す など 子どもに見られる状態として… 打撲、骨折、外傷、火傷、切り傷があります。 体に痕跡があるので一見一番分かりやすいケース。服の下、頭皮などの見えないところにある場合もある。
性的虐待
子どもへの性的な行為の強要、教唆など
本人や家族の告白がないと顕在化しないことが多い。児相に保護された子どもの中には、身体的虐待で保護されても性的虐待があとで露見することもある。
心理的虐待
大声での脅し、無視、拒絶、著しい兄弟間の差別、子どもにDVを見せる など
子どもの心を殺してしまうと言われている。
ネグレクト(昔でいう育児放棄) 食事を与えない、衣服を交換しない、お風呂に入れない、病気でも病院に連れて行かない など
パチンコ店での駐車場での放置もこれにあたります。
従来の4つのものにプラスして心理的ネグレクトは行われていると言われています。
心理的ネグレクトの特徴は?
- 子どもに声をかけない
- 子どもが甘える気持ちに気づかない
- 子どもの感情に無関心
- 子どもの相談する内容がくみ取れない
- 泣いているのにいたわれない など
どれも外傷にはならないけど、子どもの心の発達が阻害されるものばかり。発達の阻害=虐待と考えるとしたら、見えないけれどもとても厄介だと思うんだよね。
身体の傷はふさがるけど、心の傷はふさがらないからね。
まとめ
心理的ネグレクトがとても興味深い。
愛着の問題は表面上では見えにくいものですから。
あと、この本にはどのように異邦人が虐待の傷を回復していったかも描かれています。どこかにきっかけが潜んでいてそのきっかけをつかめば回復するチャンスは誰にでもあると思います。
正直、回復も一進一退。でも、一進が続けば少しづつ前に進めますからね!
今回紹介した本はこちら↓
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